門戸厄神東光寺を歩く|阪神競馬場から立ち寄れる厄除けのお寺

まち歩き・観光

阪神競馬場の最寄り駅・仁川駅から、阪急今津線で2駅。門戸厄神駅の近くには、厄除けで知られる「門戸厄神東光寺」があります。

「門戸厄神」という駅名は知っていても、実際にどのようなお寺なのかは知らない方もいるのではないでしょうか。

私も現地へ行くまでは、厄除けで有名なお寺というイメージが中心でした。しかし境内を歩いてみると、厄神堂への参拝だけではなく、不動滝や樹齢800年と伝わる杉の根、木が石になった慶寿石、どこか親しみやすいカエルの像など、自然や時間を感じさせる場所が多くあります。

この記事では、門戸厄神東光寺の由緒を調べながら、駅からの道のりと現地で印象に残った見どころを紹介します。阪神競馬場へ行く前後の小さな寄り道としても参考にしてください。

門戸厄神とは?正式名称は「松泰山東光寺」

一般に「門戸厄神」と呼ばれている場所の正式名称は、松泰山東光寺です。兵庫県西宮市にある高野山真言宗の別格本山で、「日本三体厄神のひとつ」とされています。

東光寺に祀られているのが、厄除開運の「厄神明王」です。

公式サイトに伝わる縁起によると、嵯峨天皇が41歳の厄年を迎えた際、愛染明王と不動明王が一体となって災厄を打ち払う姿を感得しました。それを受けた弘法大師が白檀の木から3体の厄神明王像を刻み、そのうちの1体が東光寺に伝わったとされています。

つまり「門戸厄神」は神社の名前ではなく、厄神明王を祀るお寺の通称です。名前に「神」が入っているため少し迷いやすいところですが、現地で目にする仏堂や弘法大師ゆかりの場所を歩くと、お寺であることがよく分かります。

由緒の詳細は、門戸厄神東光寺公式サイト「門戸厄神縁起」で確認できます。

阪急門戸厄神駅から東光寺へ

門戸厄神東光寺の最寄り駅は、阪急今津線の門戸厄神駅です。公式案内では、駅から北西へ約700メートルとなっています。

駅から歩き始めると、道の途中に「門戸厄神」と書かれた案内看板が見つかりました。初めての道でも進む方向を確認しやすく、比較的迷いにくい印象です。

ただし、東光寺へ近づくにつれて道は坂になります。距離だけを見れば歩きやすい範囲ですが、暑い日や歩き慣れていない方は、少し余裕を持って向かったほうがよいでしょう。

駅から境内へ向かう道そのものが、にぎやかな日常から静かな場所へ移っていく時間のようにも感じられました。

境内へ入ると、街中とは空気が変わる

境内へ入って最初に感じたのは、静けさでした。

門戸厄神は厄除大祭で多くの参拝者が訪れることで知られていますが、私が訪れた日は落ち着いて境内を歩けました。大きな提灯が掛かる中楼門や朱色の建物には存在感がある一方、その周囲には木々や水にまつわる見どころがあります。

厄除けのお寺という目的を持って訪れるのはもちろん、境内をゆっくり一周しながら気持ちを整える場所としても過ごしやすいでしょう。

なお、表門の下には男性の厄年にちなんだ42段の「男厄坂」、中楼門の下には33段の「女厄坂」があります。一段ずつ上ることで厄を落とす意味が込められているそうです。

門戸厄神東光寺を実際に歩いて

まずは厄神堂へお参り

境内の中心となるのが厄神堂です。ここには厄神明王が祀られています。

公式の境内案内では、厄除開運のほか、家内安全、無病息災、交通安全、商売繁盛、病気平癒などの諸願成就の御霊徳があると説明されています。

門戸厄神という名前から厄年の人だけが訪れる場所のように思うかもしれませんが、日々の無事や安全を願って手を合わせることもできます。競馬旅の途中で訪れるなら、その日の勝ち負けだけではなく、無事に一日を楽しんで帰れることを願うのもよさそうです。

編集者も朝に参拝し、旅の無事をお祈りさせていただきました。

不動滝|境内に残る修行の場

境内には「不動滝」があります。不動像から小さな滝が流れている様子でした。大きな観光地の滝を想像すると規模は異なりますが、ここは密教の修行の一つである滝行の場です。

境内の静かな雰囲気の中でも、特に自然との近さを感じられる一角です。

慶寿石|木が石へと変わった自然の不思議

境内には「慶寿石」もあります。公式サイトでは、樹木が地中で変化を起こし、約8000万年を経て石になったものと紹介されています。

境内に自然的な見どころが多いという印象がさらに強くなりました。お堂だけを見て帰らず、境内の案内を確かめながら歩いてみてください。

上の案内にもやさしくふれてご利益をとありましたので、お賽銭を入れて触らせていただきました。

延命魂と宝輪杉|800年という時間に触れる

現地で特に目を引いたのが、大きな木の根です。これは「延命魂」と呼ばれ、高野山奥之院の弘法大師御廟近くに立っていた、樹齢800年の老杉の根と伝えられています。

公式案内によると、延命や病気平癒のご利益がある霊木です。すぐ近くには、大杉の年輪から長い歴史をたどる「宝輪杉」もあります。

800年という時間は、数字で読むだけではなかなか実感できません。しかし、目の前にある太い根や年輪を見ると、それだけの年月を生きてきた木の存在感が伝わってきます。厄除けという目に見えない願いと、実際に触れられる自然の力強さが結びついているように感じました。

祈願かえる|「元にかえる」「栄える」に願いを込める

境内で思わず足を止めたのが、カエルの像です。

この像は「祈願かえる」といい、「元にかえる」「栄える」という言葉にちなむもの。お金や絆、失せ物がかえることに加え、家庭円満や恋愛、金運などの願いが案内されています。

厳かな仏堂が並ぶ中に、親しみやすいカエルの姿があることで、境内を巡る楽しさが生まれていました。見つけたら、自分にとって何が「かえってきてほしい」のかを考えてみるのもよいかもしれません。

記事内以外にも様々な見どころがあるため、ぜひ現地に足を運んでみてください。

厄除け大祭の時期は、普段とは大きく雰囲気が変わる

門戸厄神東光寺では、毎年1月18日・19日に厄除大祭が行われます。また、毎月19日は厄神明王の縁日です。

大祭の日は多くの参拝者でにぎわい、普段の静かな境内とは大きく雰囲気が変わります。混雑を避けてゆっくり境内を見たい方は、大祭の日程を外して訪れるのがよいでしょう。

車で訪れる場合は、時期にも注意が必要です。公式サイトによると無料駐車場は普通車60台分ありますが、12月31日から2月末までは利用できません。1月17日・18日・19日は周辺道路の交通規制も案内されています。最新情報は参拝前に公式サイトで確認してください。

阪神競馬場と組み合わせるなら

門戸厄神駅は、阪神競馬場の最寄り駅である仁川駅から阪急今津線で2駅です。そのため、競馬場と周辺散策を組み合わせたい方にとって、立ち寄り先の候補になります。

ただし、駅から東光寺までは坂道を含む徒歩移動があります。競馬場で一日過ごした後に向かう場合は、時間と体力に余裕を持っておきたいところです。

編集者のおすすめとして、午前中に門戸厄神を参拝してから仁川へ移動し、阪神競馬場へ向かう流れを選びます。先に静かな境内を歩くことで、競馬場のにぎわいとの違いも楽しめるでしょう。

門戸厄神だけを急いで往復するより、駅からの坂道や門前の街並みまで含めて歩くほうが、「競馬場のある街」を巡る小さな旅らしくなります。

こちらの記事で門戸厄神東光寺が含まれたモデルコースも公開していますので是非ご覧ください。

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門戸厄神東光寺の基本情報

項目内容
正式名称高野山真言宗 別格本山 松泰山 東光寺
通称門戸厄神
所在地兵庫県西宮市門戸西町2番26号
最寄り駅阪急今津線「門戸厄神駅」
駅から北西へ約700m
電話対応9:00~17:00
駐車場無料・普通車60台(利用できない期間あり)
公式サイト門戸厄神東光寺

※参拝時間、祈祷受付、行事、駐車場の利用条件は変更される場合があります。訪問前に公式の交通案内やお知らせをご確認ください。

まとめ|厄除けだけでは終わらない、静かな寄り道

門戸厄神東光寺は、厄除けで知られる歴史あるお寺です。しかし実際に歩いてみると、その魅力は厄神堂への参拝だけではありませんでした。

不動滝、800年の時を刻んだ延命魂や宝輪杉、木が石へと変わった慶寿石、親しみやすい祈願かえる。境内には、自然の力や長い時間を感じられる場所が点在しています。

駅からの道には坂がありますが、案内看板があり、初めてでも向かいやすい道のりでした。坂の上から街を振り返り、静かな境内へ入るまでの移り変わりも、現地を歩いたからこそ感じられた部分です。

阪神競馬場からは阪急今津線で立ち寄れる距離にあります。競馬場だけで一日を終えず、西宮の街をもう少し歩いてみたい日に、門戸厄神まで足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

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