【現地レポ】神戸・妙光院の馬頭観音を訪ねて|競馬ファンに知ってほしい馬への祈りと感謝

馬について

神戸市中央区の山手にある「妙光院(みょうこういん)」を訪ねてきました。

今回の目的は、境内に祀られている大きな馬頭観音(ばとうかんのん)です。

普段、競馬場で馬の走る姿を楽しんでいますが、今回は少し違った角度から馬と向き合ってみたいと思いました。

馬頭観音は、馬をはじめとした動物を守る存在として信仰されてきた仏様です。

そして妙光院には、競馬とも深いつながりがあります。

実際に訪れてみると、想像以上に迫力のある馬頭観音の姿、静かで厳かな境内、そして馬への感謝について考える時間がありました。

今回は阪急王子公園駅から歩いて向かった様子とともに、妙光院の歴史や競馬とのつながりをご紹介します。

神戸・妙光院とは?馬頭観音が祀られるお寺

妙光院は、神戸市中央区の青谷と呼ばれる地域にある天台宗のお寺です。

寺院の歴史は古く、公式サイトによると703年に京都で建立されたことに始まり、1908年に現在の神戸・青谷へ移転しました。

境内には毘沙門天や聖天尊などが祀られていますが、競馬ファンとして特に注目したいのが馬頭観世音菩薩です。

馬頭観音像の高さは約6メートル。台座を含めると約10メートルにもなり、日本最大の青銅製馬頭観音像とされています。

この馬頭観音には、かつて人々の生活を支えていた馬たちへの思いが込められています。

王子公園駅から妙光院へ|想像以上に大変だった坂道

今回は阪急神戸線の王子公園駅から、妙光院まで歩いて向かうことにしました。

駅周辺には神戸市立王子動物園や美術館、文化施設などがあり、街全体に文化的な雰囲気が感じられます。

競馬場のある街とはまた違った、神戸ならではの街歩きを楽しめそうなエリアです。

ただし、妙光院へ向かう場合は覚悟しておきたいことがあります。

とにかく坂道が大変です。

妙光院は山の手に位置しているため、駅から北へ向かうにつれて坂道を登ることになります。

普段から歩くことには慣れているつもりですが、それでもなかなか大変でした。

単純な徒歩時間だけで考えていると、想像以上に体力を使うかもしれません。

歩いて向かう場合は、時間と体力に余裕を持っておくことをおすすめします。

この坂道が、馬頭観音建立のきっかけに

実は妙光院の馬頭観音には、この土地の坂道にまつわる逸話があります。

1930年、当時の住職が重い荷物を引きながら坂道で苦労している馬の姿を見て、馬を守り供養するための観音像を建立しようと考えたと伝えられています。

そして1933年、馬頭観音像が建立されました。

現在のように自動車が普及する以前、馬は荷物の運搬などで人々の暮らしを支えていました。

今回、自分の足で坂道を登ってみたことで、この逸話が一段と印象深いものになりました。

人間が歩いて登るだけでも大変な坂道です。

かつて重い荷物を引いていた馬たちは、どれほど大変だったのでしょうか。

妙光院を訪れる際は、そんな歴史にも思いを巡らせながら歩いてみるのもよいかもしれません。

境内で出会った大迫力の馬頭観音

坂道を登り、妙光院に到着しました。

山門をくぐると、石段の先に大きな馬頭観音の姿が見えてきます。

周囲は落ち着いた雰囲気で、静かで厳かな空気が印象的でした。

そして、いよいよ馬頭観音と対面です。

実際に目の前にすると、その大きさと迫力に驚かされます。

一般的な観音様というと、穏やかな表情を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

しかし、馬頭観音は厳しい表情をしています。

これは「憤怒相(ふんぬそう)」と呼ばれる姿で、悪を退け、人々や動物を救う強い意志を表したものとされています。

妙光院の馬頭観音は、炎を背負い、勢いよく駆ける馬の背に立つ姿をしています。

その姿からは、単に動物を見守るだけではなく、災難から守ろうとする強さが感じられました。

1933年に造立された像は、1967年の豪雨災害を経て、1968年に再建されています。

長い歴史のなかで、今もこうして馬や動物のために祈る場所が残されていることに、特別な意味を感じました。

妙光院と競馬のつながり|名馬を供養する場所

妙光院は、馬を大切にしてきた歴史があるだけでなく、現在の競馬とも関わりがあります。

境内には「愛馬・愛動物の供養塔」があり、競走馬や乗馬、犬や猫などの動物を供養しています。

神戸新聞の2021年の報道では、供養塔にテンポイント、ライスシャワー、サイレンススズカといった名馬のたてがみや蹄鉄が納められていることが紹介されています。

いずれも、競馬の歴史に名を残した馬たちです。

普段はレースの結果や名勝負の記憶を通して語られることが多い競走馬ですが、こうした場所では、その生涯や命そのものに思いを向けることができます。

また、現地では馬主会から阪神大震災復興助成金支援を示す標も見かけました。

競馬に関わる人たちが、馬への祈りや供養を大切にしてきたことを感じる場面でした。

阪神競馬場の馬頭観音ともつながっている

実は、阪神競馬場にも馬頭観音が祀られています。

阪神競馬場のイベント広場の一角にある馬頭観音は、亡くなった競走馬の慰霊や、人馬の安全を祈るためのものです。

さらに、阪神競馬場でレースが開催される際には、開催前の木曜日に妙光院による馬頭観音祭が行われていると紹介されています。

何度も競馬場へ足を運んでいても、こうしたつながりは意外と知らないものかもしれません。

競馬場で馬頭観音を見かけたら、馬たちの安全を祈って手を合わせてみるのもよいと思います。

競馬を楽しむからこそ、馬への感謝を忘れずに

今回、妙光院を訪れて特に感じたのは、馬への感謝を忘れてはいけないということでした。

競馬を楽しんでいると、どうしてもレースの勝ち負けや馬券の結果に意識が向きがちです。

もちろん、それも競馬の楽しみ方のひとつです。

しかし、私たちが競馬を楽しめるのは、走ってくれる馬たちがいるからこそ。

そして、その馬たちを支える多くの人たちがいます。

今回見た馬頭観音や、馬を供養するための場所は、そんな当たり前のことを改めて考えるきっかけになりました。

競馬の世界には、現役時代の華々しい活躍だけでなく、その前後にも馬と人との長い関わりがあります。

馬を大切に思う気持ちは、競馬場の外にも息づいているのだと感じました。

妙光院へのアクセス・参拝情報

妙光院へは電車と徒歩でも向かえますが、坂道が多いため、公共交通機関を組み合わせて訪れる方法もあります。

項目内容
名称天台宗 護法山 妙光院
所在地兵庫県神戸市中央区神仙寺通1丁目2-10
最寄り駅阪急神戸線「王子公園駅」
徒歩王子公園駅から約15〜20分が目安。坂道に注意
バス神戸市バス「青谷」停留所から山側へ約200m
車駐車場あり
閉門時間17時頃
電話番号078-221-3065
公式サイトhttps://www.kobe-myokoin.com/

※時間や交通機関などは2026年10月時点で確認した情報です。最新情報は公式サイトでご確認ください。

バスを利用する場合

妙光院の公式サイトでは、三宮駅・新神戸駅方面から神戸市バス2系統・18系統を利用し、「青谷」で下車する経路が案内されています。

青谷バス停からは山側へ約200メートルです。

王子公園駅から徒歩で向かうのが不安な人や、できるだけ坂道を歩きたくない人は、バスやタクシーも検討してみてください。

車で訪れる場合

妙光院には参詣者向けの駐車場があります。

ただし、山門前には駐車禁止の案内もあります。指定された場所に駐車するようにしましょう。

駐車可能台数などは事前に確認しておくと安心です。

まとめ|馬頭観音を訪ねて、競馬とは違う馬の姿に触れる

神戸・妙光院の馬頭観音を訪ねた今回の散策。

迫力のある馬頭観音の姿はもちろん、静かで厳かな境内の雰囲気も印象に残りました。

また、王子公園駅からの坂道を実際に歩いたことで、かつて重い荷物を運んでいた馬たちの姿を少し身近に考えることができました。

競馬は楽しいものです。

だからこそ、その楽しさを支えてくれている馬への感謝も大切にしたいと思います。

妙光院は、そんな気持ちを改めて思い出させてくれる場所でした。

競馬場を訪れる旅もよいですが、たまにはこうして、馬にゆかりのある場所を訪ねてみるのもおすすめです。

競馬をきっかけに、馬のことをもっと知る。

そんな回り道も、競馬旅の楽しみ方のひとつだと思います。


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